【第5回】TOEICで留学できる?【試験】
TOEFLあるいはIELTSが留学のために必要な語学試験ですが、
似たような名前にTOEICというものがあります。
この試験は理系文系あまり関係なく、
入学時、自己啓発、単位交換、就活時、
大学生以上だったら大抵の人はなんらかの理由で受けたことがあるでしょう。
TOEFLとIELTSの説明の前に、
今回はTOEICがなんなのか、
そして留学のための試験ではない理由を説明します。
1. TOEICで留学できないの?
TOEICで留学できないの?
という質問をたまに受けますが、
これに対する答えは「ほぼNO」です。
「ほぼ」という表現ですが、
本当は「NO」と言いたいところですが、
実際にTOEICの点数で交換留学を応募可能という募集要項も見たことはあります。
TOEICは高得点を取りやすい試験ですので、
その分応募者数が増え、倍率はかなり高くなります。
普通TOEICでは留学できないので、
あまり期待しない方が良いです。
次回以降に説明するTOEFLとIETLS を受けることを前提に
留学準備を進めてください。
2. ビジネス視点のテスト
TOEICを簡単に説明すると、
ビジネス英語試験です。
どういうことかというと、ビジネスで使う英語を想定しており、
短い時間で非常に多くの情報を処理できる能力が測られます。
内容も、ビジネスに関連するものが多く、
ミーティングの場所を聞いたり、飛行機の時間変更だったり、社内の受賞の話など、
特定の状況を理解できているのか、適切な判断ができるのか等が問われます。
満点は990点という中途半端な点数で、5点刻みで点数が出されます。
合格・不合格という判定はなく、何点取ったのかで英語力を評価します。
ビジネスを想定している内容なので、
学術的な情報を処理する能力は測れないわけです。
ですので、留学のための英語力の証明にはなりません。
3. 二科目受験
また、試験科目もリスニングとリーディングの二科目であるのも
留学の語学証明に向かない理由です。
英語力が十分な側面から測れない上に、
受験のように対策をすれば大抵の場合ある程度の点数が取れてしまいます。
「全然話せないけどTOEICの点数だけは良い」
という人を見たことがあるでしょう。
もちろん、高得点を取れることはそれ自体は素晴らしいのですが、
単純にTOEICの点数=総合的な英語力ではないということが言いたいのです。
特に留学中はレポートを書いたりプレゼンもあるので、
ライティングとスピーキングのスキル証明は学校側としては
提出してほしいと言えます。
これを承知の上であえて
留学に必要な英語力をTOEIの点数で表すとしたら、
最低でも720以上
と私は答えるでしょう。
600点台と700点台には大きな壁があるように思い、
それを乗り越えられるような力が必要だと個人的には感じます。
4. 世界的に通用する試験ではない
日本で一番有名は英語の試験であり、
みんな受けるので英語力を測る非常にわかりやすい尺度として
よく使われます。
しかし、日本でこんなに認知度が高い試験ではありますが、
世界的に見たらあまりポピュラーではない気がします。
アジアを中心に日本、韓国、中国ではよく受けられていますが
その他の地域ではそこまで有名ではありません。
なので例えばアメリカやイギリスの大学に
TOEICのスコアを出したところで
そもそもその点数自体が理解されないのかもしれません。
まとめ
以上を簡単にまとめると、
外国に対して英語力を証明するためには
内容と認知度が不十分な試験とも言えるため、
TOEICで留学できることはごく稀です。
一方で国内では非常にわかりやすい尺度として使われますので、
わかりやすいアピール方法としてTOEICの点数を持っておくことは
お勧めします。
「TOEICの点数=英語力ではない」
というのはよく言われていることなので、
企業側も一応理解をしている一方で、
TOEICがないと英語力を証明する尺度がなくなるので
英語力を証明する際は結局TOEICの点数に頼ることも多いです。
また、TOEICの高得点取得よりも海外の大学卒業の方がはるかに難しく、
それ自体英語力の証明にもなるにも関わらず
TOEICしか知らない人も多いので、
海外大卒の人もTOEICの点数を提出するように言われたりします。
なのでTOEICはいずれにしても受ける必要はありそうです。
今日はこの辺で
では。
ありがとうございました。